毎年出品しております独立展に今年も出品させていただくことになりました。
今年は新人賞をいただき、二作品展示しております。
会 期: 2016年10月12日(水)-24日(月) 10:00AM-6:00PM
入場は閉会の30分前まで。
10月14日(金)は午後8時まで、10月21日(金)・22日(土)は午後10時まで観覧可能。
最終日は午後3時で閉館(入場締切 午後2時30分)。
入場料: 一般 700円
※大学生以下・70歳以上・障害者手帳をお持ちの方及び付添者1名まで無料です。
会 場: 国立新美術館 東京都港区六本木7-22-2
http://www.dokuritsuten.com/84/index.html
お立ち寄りいただければ幸いです。
蔵野
月1回はサイカチの樹を見ている。神保町から明大通りに入る。通り沿いに歩く。旧カザルスホールの隣りに日大病院があらわれる。こんな立派な建物いつ立ったのだろうか。むしろ、その先のシンバルのお店やイシバシ楽器のドラムのお店を気に留めている。
小栗上野介忠順(おぐりこうずけのすけただまさ)の生誕住居があった場所。彼がアメリカから持ち帰っったという「一本のネジ」は拝見し、出来れば直に写しとりたいと思うことしきり。
いつもは 、御茶ノ水駅にでた場合は交番すぐ横のかえで通りに入る。ここから歩いて6分で皀角坂(さいかちざか)に着く。「サイカチの樹」としばらくたいめんする。お話するときもある。振り返ると必ず、サイカチの樹。戻りはとちの木通りだ。ゆったりとわがままに歩く。明大通りに交りそのまま真っ直ぐ進んで小桜通り、雁木坂を抜ける。ニコライ大聖堂の円屋根を仰ぎ見る場所に来たら、しばらく留まる。わたしには贅沢なコースである。
今回は逆に動いた。しかし、本当はこれも私にはよくあること。サイカチの樹が両手を挙げてポーズして居てくれる。時には対面という厳しさを思う時もある。振り返れば、両手いっぱいに迎え見送ってくれるいつものポーズ、感慨も湧いて尽きない。
このサイカチの葉を複葉というらしい。こんなのにもチャーミングなのだ。鞘はもう茶に色づき始め、汚れた様に黒ずむのもう直ぐだ。
空の隙間が見える。わたしはこんなのを見ている。この場所から、じっさい昼間の月を見たこともある。樹に触ってみる。見えなくても在ることを知った心持ち。そして、いつか過ぎて行った人たちも現れないかなと思っている。
佐藤
今年から立軌会という美術団体のメンバーとして
参加させていただくことになった。
他の美術団体と比べると40名強という
圧倒的に少ないメンバーで構成されているが、
粒ぞろいである。
そんな場所に縁あって肩を並べられることは大変光栄で、
それと同時に大きなプレッシャーでもある。
すでに夏前から出品制作に取り掛かり、
しかも今年はすぐあとに個展も控えていることもあって
夏休み返上で制作。
そして先日、その搬入で東京都美術館へ行ってきたところである。
会期はまだ少し先だが、この日は図録作成用の撮影のため
全員の作品が一足先に一堂に会した。
ある程度覚悟はしていたものの、それでも
自宅の狭い部屋で一人描いている時はそれなりに見えた作品が
並べられ広い空間にポツンと置かれると、なんと頼りないことか・・・。
撮影が進み、次々と他の作品を目の当たりにすると、
もう泣きたくなってくる。
作品制作を制作するにあたって、何が一番難しいか。
それは冷静に、客観的に、自作を見つめ
指摘する「眼」を持つことだと思う。
そしてその判断する「眼」も、
自分で鍛えていかなくてはいけない。
その時は完成した、と思っていても
時間が経ってから見てみると直したくなる。
描いては反省し、描いては反省し・・・
作品制作に終わりはない。
制作者にとって完全な完成など、
この世には存在しないのかも知れない。
レオナルド・ダ・ヴィンチは、
モナリザに生涯筆を入れ続けたと伝えられている。
それは研究をすればするほど、
過去の仕事の改善点が見えてきてしまうからだろう。
作品は制作者の成長と共にあるのであれば、
今はまだ立軌会の中でも末端にいる私が、
この中で今後どれだけ自分を鍛え上げていけるかが勝負である。
今回の展示は、そんな目で見ていただけたら、
恥ずかしながら救われる。
もちろん他の作家方の素晴らしい作品も
ぜひ見ていただきたいと思う。
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第69回立軌展
10月13日(木)~28日(金) ※17日(月)休館
9:30~17:30(最終日~14:30) ※入場は30分前まで
東京都美術館 1階第1展示室
や700円 大学生500円 高校生300円 中学生以下・70歳以上無料
「ゴッホとゴーギャン展」チケット持参の方は200円引き
立軌会サイト→http://ryukikai.jp/top.html
孫崎