近所の話し(柳田)
私が現在住んでいる辺りに以前住んでいたという方に、最近お会いしました。
私がこの辺りに住み始める以前のお話を聞くことが出来て、中々面白かったです。
今でもうちの近所には、まだ畑や空地があるのですが、以前に比べると随分とその面積は減ってしまいました。私がこの辺りに住み始めたころは、まだ近所に畑と、何なのかよくわからない空地が結構ありました。
昔こちらに住んでいた方とお話すると、「あのブドウ園はまだある?」「いえ、何年か前に無くなって宅地になりました」とか、「あそこに釣り堀があったけど、今もある?」「え?!釣り堀なんてあったんですか?」とか、「駅近くに映画館があったけど、まだある?」「映画館なんてあったんですか?!」などなど・・・。
畑が大分減ってしまったのをお話したら、やはり残念がっておられました。「10円とかで大根売ってる畑の無人販売所ももう無いかしら?」「いえ、それはまだ何か所か有ります!(10円では無いかもしれないけど・・)」・・・色々話は尽きませんでした。
普段から犬の散歩などに行くと、住宅地が増えたなぁと感じていましたが、以前は割と緑が豊かで、広々した感じのするのどかなところだったのだなぁとあらためて思いました。自分もその住宅地に住んでいるので、あまりとやかく言えませんが、何となく切ないです。
このご時世で遠出もせず、近所をうろつくばかりなので、少し広い畑があって、少し広い空を見渡せる場所が貴重です。
農家さんの事情も色々お有りでしょうから、仕方ないのですが、何となく農地とかよくわからない空地とか、なるべく残っていって欲しいなぁと思ってしまいます。
コロナ禍が終わったら何処かへ行こう、とはあまり思いませんが(元々出不精なので)、早く気兼ね無く出歩ける世の中になって欲しいものです。広々した景色が見たいなぁと無性に思うこともありますが、身近でもふと足を止める風景に出会うこともあります。移ろっていくものの中でも変わらないものもあります。あまり抗わず、しかし失わず、在る様に在りたいと何となく思う日々です。柳田