コロナと展示、そして作品について(孫崎)
本日より「立軌展」が始まりました。
会場の東京都美術館には9月半ばの搬入以来、訪れることがありませんでした。
初日14時開場の30分前に到着してみると、
普段は他の展示スペースで絵画や書道などの団体展が催されているはずが、今年は軒並み中止。
例年なら秋の時期に合わせて海外から呼び寄せた美術館の目玉企画展も
コロナの影響で何も開催されず、事実上の貸し切り状態。
3つ併設されているレストラン・カフェも2箇所は臨時閉店し、
館内はガランとした空間と照明の消された空間がモザイクのように入り交じっていました。
あー、自分は今世界中で起きている歴史的な出来事の真っただ中にいて
自分の生活はその影響を受けているという実感が、ここでも湧いてきます。
100年後200年後、「2020年にcovid-19が世界中で大流行」という年表の中で、
名もなき歴史上の人たちの一端を担うことになるのかな、などと想像したり。
あと2か月で2020年が終わりますが、コロナコロナと言っているうちに
あっという間に終わってしまう年だったなと、多くの方が感じるのではないでしょうか。
きっとこの年を境に、あるいはきっかけに大小さまざまな事柄において
今までと変わっていくものが後々出てくるでしょうね。
私自身の今回の出品作も、コロナの影響で例年より制作期間がずいぶん削られ
「とにかく考えすぎず、やるしかない」と腹をくくった部分が功を奏したかどうかはわかりませんが
昨年よりちょっと作品に変化が出たように思います。
もしかしたら、コロナ禍が今後の転換につながってくるのかも⁉
孫崎