美術の窓2月号(蔵野)
「66,666Km」。数字をみていたら、このままこの車で岩手(いわて)に行きたくなりました。今回、車の距離メーターが示した場所は西東京16号線ですが、乗っている車の距離メーターの半分は東北岩手(岩手)で記録しました。
橋に架かったらワイパーがせわしなく動いて、辺りの景色は白く霞んで見えません、見えるのは前を走る車だけ。雨が止んで、北上川の佇まいを車中から眺めた。見えて来た北上川は黒く、ところどころ白く光って見えます。遠くの空が明るくなって来ました。北上市の街はこの川の先にありました。
岩手に行きたいと思いました。また東北の空をもっと近くに感じていたいと思いました。
「9,990円」三十年前のこと。兄から子供の子守を頼まれた。兄夫妻はお嫁さんのお母さんがよく子守のために動いてくれて、、、それでも人手が見つからないと時僕を呼んでくれました。子守というのは名ばかりで、いつも姪っ子二人と一緒になって遊んだというのが正しいと思います。その日のお昼は指定された焼き肉店へ、(こんなお昼もあるのかと思いました。)言われるままに兄からはすでに一万円を預かっているので、三人で美味しいのをいっぱい食べようと算段しました。本当にいっぱい食べて最後はワカメスープで焼く肉の食事会をしめました。お店を出る時の支払い合計が、きっちり「9,990円」。「叔父さんスゴーい!」上のおねーちゃんから声を掛けられました。だいたい私はいい加減で計算出来ない男です。ただただ彼女たちが焼き肉いっぱい食べたよーと、お父さんお母さんに言って欲しかっただけです。
後で兄から丁度の勘定のことを言われました。こういう事もあるのだと思いました。
連続する数字との出会いを楽しみたいものです。連続の音も気になります。ウィーンフィルのニューイヤーコンサートを思い出します。ホルンの音で明ける「美しく青きドナウ」もよく澄まして聴けば、まずヴァイオリンのジリジリジリジリとした音ではじまります。感じ動きます。
写真は「わかば」というタバコの銘柄です。近くのコンビニで「『わ・か・ば』ください」と言って購入しました。数字でやり取りするのではなくて「わ・か・ば・ください」と先ず名前で呼んでみたかったのです。
購入の際は番号で呼ばれています。やはり、私の中ではいまでもしっくりしていません。番号で呼ばれるからでしょうか。私の中学時代の事です。中学一年B組でした。担任は笠井先生です。大学を出たばかりのメガネの男先生英語先生でした。いまでもハッキリ教室でのはじめての挨拶を一行憶えています。「笠井と言います。大学では仲間から「わかば」と言われていました。いつも「わかば」を吸っていたからです。、、、」先生はニコニコと話しても教室の生徒だれ一人笑いませんでした。
私の遠い空の話です。
佐藤
昨年のあかね画廊での二人展に、足をお運び下さった方々、誠にありがとうございました。
展示を終えて、ぼんやりしていたら、年が明けてしまいました。本年も神田絵画教室共々、よろしくお願い致します。
2月の初めに、5人の作家によるグループ展に参加致します。
2月の庭
2019年 2月1日(金)~2月10日(日)
11時30分~19時(日曜日は17時まで)
枝香庵Flat
中央区銀座3-3-12 銀座ビルディング7階
お時間ございましたら、御高覧いただければ、幸いです。
柳田