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ブログ

パスタ(蔵野)

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「季節の終わり」F130 油彩・キャンバス

毎月ブログを書いていると、書くネタにいつも悩む。
何か良いことや、ためになることをと考えてしまうからかもしれない。

特に拘らず、好きなことを書けばいいのだけど、何から書いたらいいのか解らない。
絵のことは、日頃つねに考え悩んでいるため、なかなか文章にまとまらない。
絵以外のことを書こうと思う。

好きなことのひとつに、料理がある。
油絵は完成するのに長い時間がかかるが、料理は30分くらいで出来てしまうので、すぐに問題が解決できるような感覚が好きだ。

昔、友人と一緒に住んでいたときは、料理当番が僕で、友人が洗物当番だった。
僕は料理が好きで、洗物が面倒だったので、とても助かった。

一人暮らしのいまは、数十分で出来る簡単な料理ばかり作っている。
特によく作るのはパスタで、週に2回くらい作っている。

今日は、トマトとバジルのパスタを作った。
このパスタは、20年くらい前に親戚のおばさんが作ってくれたもので、こんなに短時間でこんなにおいしく出来るのかと感激して、以来まねをして作っている。

オリーブオイルで唐辛子とにんにくを弱火で炒め、ベーコンとエリンギを入れて中火で炒め、最後にトマトを入れてグズグズになるまで強火で炒め、茹で上がったパスタと混ぜ合わせた後、バジルとパルメザンチーズを乗せて完成。
味付けはパスタの茹で汁の塩分のみ。

疲れているときや面倒なときは、炊飯器からご飯をお椀によそうのも億劫になってしまう。
料理が作れるというのは、いまの自分が元気なのだと思う。

蔵野

蔵野春生の画像
蔵野春生 2016/01/31 23:24

ぼんやり・・・その4 サイカチの事 (佐藤)

去年(2015年)。年末30日に携帯電話が鳴った。「時間はある?そっちに行っていいか」と言う。相手は自分のアトリエで制作がかりで忙しいという、それでも抜けらるのでこれから会わないかという。私は今は難しいと断りの物言いをした。そして、「むしろ、自分の方からそっちのアトリエに行っていいか」と催促した。

細川貴司さんは、来春の展示のため、急ぎ支持体作りが既に始まっているという。アトリエの天井の高さや広さが私の想像を超えて目に入って来る。彼の話を聞きながら、わたしは彼の家族や生活に思いを馳せた。ここにある作品素材や工具を見ているだけで作家の生業を示しているように感じた、物が美しく在る。帰り際、彼が車の窓から突然遠くの建物をゆびさした。アトリエの裏山に突き出た灰色のシルエットは・・・展望台だという。こちらが強く興味を示すと、行こう、案内するという。

筑波山、武甲山、雲取山、富士山の頂を確認する。高尾山、狭山丘陵、新宿高層ビルが見えた。スカイツリーが見えた。私はこの数日間家から出ず、実はモヤモヤクヨクヨしていたのだ。2015年は二十数年間続けていた岩手の詣でが途切れた。また、同じく二十数年間続けた年忘れコンサートを止めた年になった。この日この時間に確かに私はここにいる、ワシの身体一回りが連なる山稜と遠くに煙る東京なのだ。その後、ぼんやりとした気分が襲って来た。連なる山々がおふくろの節々曲がったリュウマチ手の指に見えて来る。狭山丘陵はナマコ胴体か。スカイツリーは今朝見たスイセンの花芯と繋がる。

私のデタラメさにもほどがあるが、私の「見る」自由のためには、みんなが付けた「名前」を疑う。視覚の呪縛を自由に解き放ちたいと思う。お前さん! 決して「読んじゃだめだぞ」。「見る」はオレの言霊をあたえることなんだと、、、思う。「読んじゃダメ」。「見る」はお前さんがそのものを受け止め感じて、つかんでいいんだぞ!という気分。

ややこしいが、地球人生や宇宙人生のためにお前さんの能(あた)うかぎり言霊(ことだま)さがしをやってもいいかなと思う。 まわりの山々が笑っている・・・誰にも聞こえないように展望台を見やり「ありがとう」と山々に挨拶した。最後に今日の出会いに感謝し、細川さんにお礼を言って帰宅した。

2016年。年が明けて鷹觜さんから卒業制作展の招待状をいただいた。会場に詰めている日時が指定してあった。携帯にもメール招待があった。1月18日(月)今年一番の寒気到来は銀世界を運んで来た。彼女の大学展示アトリエ、ドアには張り紙が貼り付けてある、「大雪で、雨漏りのため閲覧中止」と。帰途、濡れた足下を引きずり電車に乗った。電車の中で、私の卒業制作時を思い出していた。二点の内の片方の画題は「サイカチ」というものだった。

実はわたしは二日前の1月16日土曜日に、「サイカチ」の取材を目的に御茶ノ水に出掛けたばかりだったのだ。

(次回に続く)

佐藤

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佐藤比呂二 2016/01/31 01:57

一期一会の情景(柳田)

東京に雪が積もると高尾山へ行きたくなる。
まだ学生の頃、東京ではかなりの積雪になった翌日、学校へ行こうと中央線に乗ったものの、何となく降りるべき国分寺を通り過ぎ、そのまま高尾まで行ってしまった。

雪景色に誘われてしまった。
雪があっても何とか登れそうな参道の山道に入ると空は快晴なのに、山陰の道は薄暗く人っ子一人いない。雪でキンと冷たい空気は静寂に包まれて、時折木々の枝から雪がドサッと落ちる音に目をやると、落ちた雪の欠片が尾を引くようにキラキラと舞っているのを見た。この空気の中に一人いることがとても尊いことに思えた。

山頂に行くまでに数える程にしか人に出会わず、山頂にも数人の人がいるのみだった。前日の雪とは打って変わって快晴だったその日の日射しに新雪が眩しく、あまりに美しい表面に顔を近づけてみると六角形の雪の結晶を肉眼で発見し、日に照らされてうっすらと蒸気を上げる雪の面が七色に光っていた。

手元にカメラが無かったことをその時は悔やんだが、あの日みた情景を写真に納めることは不可能で、写真に切り取って残さなかったからこそあの空気の感触を今でも鮮明に覚えているのだと思う。
あの日体験した光景が忘れられず、それから何回か雪の翌日の高尾山に行ったことがあるが、あんなに人が居なかったことはその後は無かったし、雪を纏った木々の姿もあの日程神々しい日は無かった。

同じ場所へ行っても出会えない一期一会の景色というものもあるようだ。

柳田

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柳田祐希 2016/01/22 13:24
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