大掃除(孫崎)
年の瀬。
昨日でやっと講師をしているすべての絵画教室の
大掃除と忘年会が終了。
やれやれと家に帰って自分の部屋を見渡してみれば、
散らかり放題のキャンバス、油絵具のチューブ、
筆、紙類その他諸々。
掃除をする気力体力はすでに使い果たし、
ここもきっと誰かが掃除してくれるなどと
淡い幻想を抱きたくなるが、
現実はそうもいかない。
「せめてパレットだけでも」と最後の気力を振り絞り
一年間のうちに隆起した絵具の山脈を削りながら
今年の自分の作品を振り返る。
「あそこをああすれば良かった」
「ここがまだ納得いかない」
「次はここをこうしたい」
などなど、思うことは反省ばかり。
どうやら先に大掃除をしなければいけないのは
頭の中のようだ。
いつの日か「今年は良い絵が描けた」と
清々した気持ちでお茶を啜りながら、
ゆったりと過ごす年末年始が来るだろうか。。。
孫崎