抽象作品グループ展を終えて(柳田)
新型コロナウィルスの影響であまりご案内も出来ない中、会場を御高覧頂けたことは大変嬉しい限りです。
K`s Galleryさんは、抽象作家を主に扱う画廊で、今回参加したメンバーの中には、普段はいわゆる具象絵画を制作する作家もいたのですが、この展覧会への参加をきっかけに抽象画面に挑戦した作家もいました。
画面は具象であろうと抽象であろうと、観る者に向かって立ち上がってくるものだと思っているので、私は具象・抽象という括りがあまり好きではないです。が、世間でのわかりやすい括りとして具象・抽象という言い表しになりますし、私自身もその言葉の表現は使います。ただあくまでも画面は、制作する側にとっても観る側にとってもひたすらに自由なものであると思うので、今回のように普段、具象の画面を手掛けている作家の抽象画面に接するのはとても刺激的な経験でした。ほら、画面はこんなにも自由じゃないか、と・・・。
展覧会名の「AUTONOMIE」とはドイツ語で「自律」という意味だそうです。己を律すればこそ己の画面が立ち現れてくるのか・・・そんなことを考えさせられる空間でした。