展示作業(柳田)
4月に荻窪のギャラリーにて開催した6人の作家によるグループ展。また5月に東京都美術館にて開催された東京自由美術展にお越し下さった方々、誠にありがとうございました。
あまりお知らせもしなかったにも関わらず、足をお運び頂いき、本当に有り難いです。遅くなりましたが、この場を借りて御礼申し上げます。
さて、グループ展や団体展に参加し、その展示作業を経験することが少しずつ増えてきた。
どんなグループのどんな展示でも、展示作業の難しさを実感している。
どの作品とどの作品を並べたら作品が観えるか。並びによってその壁が全然違って観え、やり方を間違えると個々の作品が観えなくなってしまうこともある。並びによって作品の観え方がここまで違うのか、といくつかの展示作業で目の当たりにした。良い展示会場をつくるのは本当に難しい。
尊敬する先輩作家さんが、「展示会場の壁をつくることは、作品を制作することと同一だ。」と言っておられた。衝撃だった。その作家さんはとてつもない集中力と鋭い感覚でもって作品の並びを見抜いていった。
もちろん今までの個展でも作品の並べ方には気を配ってきたが、振り返って果たして過去の自分の個展でも、それが出来ていたのかと考えると、自信は無い。
上手く言葉に出来ないが、鋭い感覚が必要だと、近頃痛感した次第である。
柳田