ステイホーム(佐藤)
2020年4月7日火曜日。
この日安倍総理は緊急事態宣言する。
神田絵画教室は翌日8日から臨時休講に入った。
駅に降りていつものように32段の階段をあがり、駐輪場に向かう。
そこで降る降る月の明かりを浴びる。
この日はスーパームーン。
まざまざと見る ばかり。
◆この事態を僕は予期準備していた。
というのは、蔵野先生からこの日に備えて教室案内や準備、粛々と万全を尽くして生徒さんに対応するように、日々連絡があったから。
◆6月1日月曜日。
「入間市立東町中学校入学式」という縦看板が立った。
お昼。撮影しておこうと思い正門に向かう。
ネクタイした白いワイシャツ男性が話しかけてくる。
わたしはここの生徒さんの親御さんらしい・・・。
校長先生とおぼしき男性に手を横に振って、僕は頭を深くさげた。
看板の半分は青い空がつかまえている。
僕はしばらくそこを離れず見下げもし見上げもしてました。
◆なんだろう。【ステイ ホーム】
僕の中の【ステイ ホーム】は。
私の腹、肚の【ステイ・・・】。
ブレない、戻れて、鼓舞してくれるもの、なんだろう。
これからもついて行くもの。
自宅待機の話が、いつも間にか自身の内臓の話になって行く。
◆4月13日、月曜日。夕方北海道旭川市の叔母から電話があった。
心配でtelしたとのこと。初めてのこと。
◆皐月5月。玄関の草むらからナナホシテントウムシ。右手人差し指の先に乗せた。
去年よりは小さいテントウムシ。右手指先から元気よく風を切って飛んでいった。
◆冷夏の夏があった。1993年か?
その年以降目立って、この小さな国に自然災害、やるせない事件が起こるようになったように思う。新型コロナは世界か。地球はひとつか?後始末がわらないままで動いているのは自分か?
去年。神田絵画教室の生徒さんがわざわざ一鉢を私に届けてくれた。近くのホームセンターにあったという。
「この花を見たくて8月、9月の野山を歩いていますが、まだ、観ていません」とボンヤリと僕が話したのをその人は覚えてくれていたのだ。そして、去年10月、頂いた鉢花を新しい大鉢に植えつけた。
現在、届けてくれた人は「高齢なので大事をとります」と、2020年3月から休会をとっている。私はこの花(ウメバチソウ)が咲く8月までにはその人と再開できればと強く願っている。
最後に。【ステイ ホーム」の間、読売新聞/編集手帳に倣い私の言いたいことも◆の頭文字の5文字になってしまう。
◆6月2日火曜日。神田絵画教室授業再開。
(佐藤)